たことは、あまりなされていないのが現状であった。
その想定される理由としては、あるべき情報システムの姿や業務改善の方法などが不明確な点や、法規制が問題となることなどであった。また、行政組織間での情報の相互利用ということを率先して進める推進力の欠如などもあった。
CALSの導入の検討はそのような問題の解決のひとつの方向性になるであろう。CALSは情報の共有・活用と業務の改善を目指すアプローチを示すのみならず、具体的な体系化された標準を提供している。それらは、今後のネットワーク時代の情報システムの統合化への雛形となりうるものであり、行政の情報化の方向性を示すひとつの方向性であるからである。今回の報告書を通してCALSの概要を理解して頂くと共に、文書管理の改善のあり方を考える一助となることを願うものである。
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